OVERVIEW
この症状について。
五十肩(肩関節周囲炎)は40〜60代に多く発症し、肩関節の周囲が炎症を起こすことで強い痛みと可動域制限を生じる症状です。「腕が上がらない」「夜間痛で眠れない」「服の脱ぎ着が辛い」が典型。4段階の経過(炎症期→拘縮期→回復期→再発防止期)をたどり、自然軽快することが多いものの、適切なリハビリで回復を早められます。我慢して動かさないと拘縮(固まり)が進むため、早期の整形外科受診が推奨されます。
SELF CHECK
こんなサインがあれば、受診を考える。
- 腕を真上に上げられない、髪を結ぶ動作が辛い
- 夜中に肩の痛みで目が覚める
- 服の脱ぎ着・背中に手を回すのが辛い
- 安静にしていても痛む
- 40代後半〜60代である
- 片側に発症(多くは利き腕の反対側)
POSSIBLE CAUSES
考えられる原因・疾患。
肩関節周囲炎
肩関節の関節包が炎症を起こす。加齢が主因で、明確な外傷がなくても発症する。
腱板損傷
肩を動かす筋肉群の損傷。50歳以上で増え、五十肩と混同されやすい。
石灰性腱炎
腱にカルシウムが沈着し、急性の激痛を起こす。夜間に突然発症することも。
肩関節脱臼後の後遺症
過去の脱臼で関節包が緩んだまま、肩関節周囲炎を起こすことがある。
糖尿病
五十肩を起こしやすい背景因子の一つ。両側に起こる頻度も高くなる。
TREATMENTS
治療法の選択肢。
— STEP 01
保存療法
痛み止め、関節内注射(ステロイド・ヒアルロン酸)、温熱療法。炎症期は無理に動かさないことが優先されます。
— STEP 02
リハビリ
段階に応じた可動域訓練。炎症期は無理せず、拘縮期から積極的に動かしていきます。理学療法士の指導が回復を早めます。
— STEP 03
手術療法
マニピュレーション(麻酔下徒手矯正)、関節鏡視下授動術。難治例で検討されますが、多くは保存療法で改善します。
WHEN TO VISIT
受診の目安。
緊急
すぐに受診- 外傷後の急な肩痛・脱臼疑い
- 夜間痛で全く眠れない
- 急な発熱と関節腫脹
早めに
早めに受診- 2週間以上続く肩痛
- 明らかな可動域制限
- 日常生活に支障が出ている
経過観察
経過観察可- 軽い違和感
- 運動で軽快する程度
FAQ
よくある質問。
五十肩は放置でも治る?
自然治癒もありますが平均1〜2年かかります。適切なリハビリで回復までの期間を短縮できます。
痛い時こそ動かすべき?
炎症期は無理せず、拘縮期に入ってからストレッチを徐々に。痛みが軽減してきたら積極的に可動域訓練を始めます。
マッサージは効く?
過剰な強もみは逆効果です。専門家(理学療法士・整形外科医)のリハビリ指導のもとで行うのがベター。
再発する?
反対側の肩に出ることはあります。両側同時発症は少なめです。
予防はできる?
40代以降は肩のストレッチ・適度な運動・血糖コントロールを心がけることが予防につながります。
編集部監修について
Phase D で整形外科専門医による最終レビューを実施。本稿は編集部監修のドラフトです。診断・治療の最終判断は医療機関で受けてください。